ひな人形事件
実家の両親が雛人形の保管について、なんだか揉めた模様。
あれか…先祖代々受け継がれてきた古い雛人形。木箱に10箱はあった。などと古い記憶を呼び起こす。
もはや年代の分からないものがあり、目鼻も分からない土器と化している物体もちらほら…。
両親も年老いてきて、長女であるわたしに、雛人形を受け継がせたいらしいが、わたしは忍者になると決め、断捨離の真っ最中である。
むろん女児ももうけていないのである。
忍者にとって、豆粒のような土偶を含めて100パーツはあろうかという雛人形一式は、いらないものナンバーワンだ。
人生は短い。いらないものはいらないと、たとえ泣かれても断ることが、忍者の心得か。
それとも…。
良い子のふりして引き取って、“いずれ時が来たら”こっそり神社で人形供養バージョンで燃やしてもらうというのが忍者として正解なのか。
先祖を迎えるこのお盆の時季、なかなか悩ましいことが起きているのであった。